損害保険料控除の変更


毎年この時期は年末調整の書類をまとめる時期のようで、
以前書いた記事(保険屋さんのひとりごと「年末調整の効果」
http://www.hokenno.net/oneself_nenmatsukouka.htm )の
アクセス数が増えてます。

ただ、この記事は平成16年の記事なので内容もかなり古く、
この時とは保険料控除制度が少し変わっているのです。




「えっ!そうなの?」




と今頃気が付いたご主人。
きっと奥様は気が付いているでしょうが、
すでに一昨年の年末調整時から制度が変わっているのです。






当時の記事では「損害保険料控除」について書きましたが、
その制度は今はありません。



正確に言うと、以前に加入した一部の長期損害保険以外は
平成19年支払分から「地震保険料控除」に変わっているのです。

だから、今まで何枚も提出していた火災保険や
その他の証明書はもう使えなくなっているかもしれません。




ちなみに、平成18年支払い分までの保険料控除制度は
大きく分けて「損害保険料控除」と「生命保険料控除」があり、
損害保険料控除には「長期損害保険料」と「短期損害保険料」
生命保険料控除には「一般生命保険料」と
「個人生命保険料」がありました。


そして損害保険料控除の対象となる商品には、
火災保険・傷害保険・個人の賠償責任保険・各種積立保険があり
以前は何枚も証明書を出しても
一枚しか使わなかったのかもしれません。


それは最高で15,000円控除できる長期損害保険料の対象となる
保険期間10年以上の積立保険に入っている人が少なかったため、
短期損害保険料の3,000円しか控除されていなかったのが現状でした。


これではせっかく保険に入っていても複雑で
「無駄に払っている」という印象だけが残りますよね。




それでその後、国民の安全に直接影響する
地震保険」を普及させるため、今までの損害保険料控除を
ほぼ全廃し「地震保険料控除」のみにしました。




地震保険料控除はその名の通り
損害保険会社が窓口となって販売している地震保険の料金を
そのまま所得税と住民税の控除対象とする制度です。

これは平成19年に支払った地震保険料から対象となり、
地震保険に入っているご家庭では一昨年の年末調整の時から
控除証明書が発行され手続きが行われているはずです。




詳しくは国税庁のホームページなどをご覧下さい。
http://www.nta.go.jp
ちなみに平成21年分の保険料控除の概要はこちらです。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/nencho2009/pdf/20-29.pdf



また、地震保険料控除が創設された際に、
火災保険のみと地震保険に入っている場合の控除額の比較を
保険屋さんのひとりごと「損害保険料控除がなくなる」
http://www.hokenno.net/oneself_sonpokoujyo.htm
記事にしているので参考にして下さい。






この記事は平成21年現在の税制に基づいて書いております。

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